世界共通のトレーニングとは何か?

“レスリングの選手のトレーニングはいろいろあれど、果たして何が良いのか!?”

 

もちろん一言では片付けられないことです。

 

どのトレーニングが良いかは別として、今回は単に世界的に良く行われているトレーニングを紹介したいと思います。

 

私自身、かつて世界のいろんな国に合宿や試合で遠征しました。

 

アジアでは韓国、イラン、タイ

 

ヨーロッパではハンガリー、ポーランドなどの共産圏からフィンランド、スウェーデン、ドイツ、フランス、イタリア、ギリシャ、トルコの西側諸国まで。

 

北中米ではアメリカ、キューバ。

 

旧ソ連の国ではロシア、ウクライナ。

 

またカザフスタンやウズベキスタンと言った中央アジアの国々もありましたね。

 

アフリカ大陸ではエジプトも。

 

これだけ様々な国へ遠征して、様々なトレーニングも経験しましたが、どこの国でも取り入れている共通の筋力トレーニングがありました。

 

その世界共通のトレーニング種目とは、

 

⚫︎ロープ登り

⚫︎懸垂

⚫︎ハイクリーン

 

です。

 

これらの種目はレスリング選手なら一度は経験したことはあるかと思いますが、改めてこれらの種目について期待できる効果を考察してみたいと思います。

 

1、ロープ登り

これは引きつけを強くするのに昔から良く取り入れていますね。

 

背中の筋肉だけでなく、前腕の筋肉もかなり動員するので握る感覚や握力も鍛えられ、実践的な引きつけを強化出来ます。

 

体重のある選手ほど負荷がかかってキツくなりますが、欧米の選手は100kgぐらいの選手でもバンバン登っていましたね。

 

このトレーニングは前腕や上腕の筋肉がパンパンになるので、ウェートトレーニングの最後やマット練習での補強トレーニングなど、全体練習での締めにやる場面が多かったですね。

 

筋力のない選手はまずは上半身だけで上がることを目的とし、筋力がついて楽に登り降りできるようになったら引き付けの筋持久力とスピードアップを狙って、一回の往復本数を増やし、インターバルも短めに設定して量を多めにやったほうが良いです。

 

また、重心移動や体幹の安定を養えるので、単に引き付けの筋力アップだけでなく、実戦場面での引き付け強化と持久力アップに効果的です。

 

2、懸垂

この種目も引きつけを強くするために行いますが、欧米の選手は背中の使い方が上手く、順手で広めにバーを握り、大きな動作で身体を上下させていたのが印象的でしたね。

 

すなわちボディビル的に背中に効かすというより、全身を使って回数を多めにこなす感覚でやっていました。

 

こちらのトレーニングも背中だけでなく腕の筋肉をかなり使うので、朝練習のランニングの後に高鉄棒で行ったり、マット練習の最後の補強トレーニングとして室内の懸垂バーでガンガンやっていましたね。

 

ただロープ登りと違うのは、一度バーを握ったら動作中はほとんど離さなくて良いので、前腕部分の疲労度が少なく、その分背中の筋肉をしっかり疲労させることが出来ます。

 

回数も正しい動作で多くこなして、インターバルも短くトータルの量をこなせば、引き付けの筋力アップだけでなく、引き付けや上腕の持久力アップに効果的です。

 

すなわち、同じ引き付けでもより背中を使った動きの強化を図ることが出来ますね。

 

もちろん身体の上下運動により重心移動も伴うので、実戦的な筋力アップに非常に良いでしょう!

 

3、ハイクリーン

ウェートリフティングの種目ですが、全身の出力アップ、パワーアップに効果的です。

 

旧ソ連などではそこまでバーベルを使った種目はやらないですが、たまにフリーウェイトの日があり、そういった時にはこの種目は必ずやっていました。

 

特にグレコローマンのリフト技の得意な選手は、意識的にガンガンやっていましたね。

 

フォームもウェートリフティングの選手ほど上手くはないですが、高い位置までの引き上げを意識している選手が多かったです。

 

やっぱり欧米人はこの種目は強いですが、アジアの選手でも瞬発力に富む選手は強かったですね。

 

動作として

 

“脚からパワーを生み出し、大きな流れに変えて末端である手の先に伝える。”

 

レスリングで技をかける瞬間の出力と非常によく似ています。

 

ですので、競技力アップ、パフォーマンス向上には欠かせない種目であると言えるでしょう。

 

これらのご紹介した3種目は、これらの効果があると経験的に理解されているので、昔からどの地域でも行われているのでしょう。

 

以上、世界のどの国でも行われている普遍的なトレーニング種目ですが、もう一度フォームやリズムを見直し、取り組み方の意識を変えることで大きな成果を出せますね。

 

私も今でも懸垂とハイクリーンは継続的に行っていますし、その効果はつくづく実感しています。

 

もしトレーニング種目に迷って、何をやったら良いかわからない選手や、いろんなトレーニングをやっても成果が出ない選手は、原点に帰ってこれらの種目にしっかり取り組むのが良いと思いますよ!

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