筋力トレーニングと競技パフォーマンスの相関性という永遠のテーマについて
筋トレを頑張っても強くならない選手は残念ながらいっぱい見かけます。
なぜ、筋力トレーニングを頑張っても強くなることが出来ないのか?
その理由はカンタンです。
「筋力トレーニングが自分のパフォーマンスを上げるための最後の切り札になっているか?」
「筋力トレーニングで目的とする筋肉の動きをパワーアップさせることが、勝つために必要な最後の切り札となるまで技術レベルや経験値を上げているか?」
もっと分かりやすく言うと、勝つために必要な要素というものはたくさんあります。
⚫︎筋力
⚫︎スピード
⚫︎テクニック
⚫︎スタミナ
⚫︎瞬発力
⚫︎技のタイミング
⚫︎経験
⚫︎メンタル
他にも細かく分けるとものすごくたくさんの要素が必要となり、それらがうまく連携して大きなパフォーマンスを作ります。
●そのうちの1つとして、特定の筋力だけが足りない1ピースがあり、そのために他の要素とうまく連携してパフォーマンスが発揮出来ない!
すなわち
●目的とする筋力だけを高めれば大きなパフォーマンスを発揮できて勝つ確率が上がる!
という状態が最後の切り札という意味です。
例えば、代表的なトレーニングのスクワットに取り組むとします。
スクワットの数値が上がることにより、技の威力が上がってかかるようになるか?
ある選手の例を使って考えてみましょう。
その選手の得意技は両足タックルだけど、以下のような悩みを持っています。
⚫︎相手の脚に飛び込むことは出来てもタックルに入ってから足腰の強い相手の場合、今一つ前に出て倒しきれない。
⚫︎技術やスピードは自信があるけど、パワーのある相手に圧力で負けて構えを崩されたり、押し切らたりする。
このような場合、スクワットで足腰のあと一歩の筋力や体幹の安定度を高めれば、倒しきれる、構えが安定する確率が高くなるでしょうし、ここまで意識し、筋力トレーニングの成果を競技動作につなげることが出来ればスクワットの成果がしっかり現われるはずです。
当然ながらタックルの精度やスピード、タイミング、組手など他の要素が不十分な場合、当然ながらこれらの要素をまずはしっかり強化することが必要ですが。。
他にも、グレコローマンの選手でなかなか前に出れないという場合、
⚫︎組手、差し手の技術は正確であるか?
⚫︎自分の重心は相手よりも低くなっているか?
⚫︎脚から前に出て圧力をかける動作が出来ているか?
などを確認し、あとは大臀筋や大腰筋などの股関節周りやハムストリングの筋肉群の筋力を高めれば相手よりも前に出ることが出来るということを意識することが必要です。
合わせて打ち込みやスパーリングなどの実践練習でも筋肉の動作を確認しながら意識することが重要です。
もちろん、筋力トレーニングの成果が出るのは正しいトレーニング動作とリズム、負荷の設定があってのことですがここでは割愛させていただきます。
他のトレーニングでも
⚫︎ハイクリーンに取り組む場合
⚫︎懸垂、ロープ登りに取り組む場合
競技動作と繋げることをどこまで意識していますか?
“何のためのトレーニングか?”
“ただやみくもに頑張れば強くなると思ってトレーニングしていないか?”
今一歩の壁が破れない選手は、今一度見つめ直してみましょう。
⚫︎この筋力だけ上がれば技がかかる!
⚫︎この筋力を上げればもっと動きが良くなり、相手を仕留めることが出来る!
⚫︎あと一歩の力をつけるためにそのために必要な筋力トレーニングで強化する。
というところまで技術を身につけ、タイミング、経験を積めば筋力トレーニングの成果がどんどん競技パフォーマンスに表れてきます。
何事も事前準備が大事!
ただ、今まで説明したことはまだ経験が浅い選手には理解し、実行するのは難しいかもしれませんが、経験が浅くとも他の選手の体力レベルがまだ低い場合、筋力トレーニングで自分の体力数値を上げればどんどん競技パフォーマンスが上がっていきます。
でも自分のレベルが上がり、対戦相手のレベルも上がるほど、当然ながら勝つためには高い技術レベル、かけひきが求められ、筋力トレーニングの内容も精度を上げて行かなければなりません。
そしてハイレベルの戦いになると先に話したように、筋力トレーニングで目的とする筋肉の動きをパワーアップさせることが最後の切り札になるように持っていくことが必要条件となります。
筋力トレーニングと自分の競技パフォーマンスがしっかり繋がっていくように、常に意識していきましょう!
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