レスリングの練習でしゃがみこんでから立ち上がるスクワットを補強トレーニングとしてやっているのをたまに見かけることがあります。
中には掛け声をかけて集団で合わせてリズムをとってしゃがみこんだり、うさぎ跳びのように左右に飛んだりと、一度は見たりやったりしたことはないでしょうか?
いくつか種類があるとはいえ、共通しているのは膝の角度が90度以内に入る膝関節の動きを主体としたスクワット動作です。
この動作は膝を前に突き出しながら、つま先重心で行うので、うさぎ跳びのような動きになります。
勝手に「うさぎ跳びスクワット」と命名させてもらいましたが、いろんなところで今も普通に行われています。
しかし、気をつけないと動きが悪くなるばかりでなく、大怪我につながるので要注意です。
なぜならこのスクワットの動きは、本来のスムーズで効率の良い動きとは程遠く、かなり身体に無理をしている状態だからです。
スムーズな下半身の動きとは股関節主体で動いて膝関節は補助的にしか使いません。
うさぎ跳びはかなり前から膝を痛めるというのが常識になっていますが、なぜ同じような動きの膝関節主体のスクワットは行われているのでしょう。
不思議でなりません。
特に子供のうちからこの動きをやりこんでしまうと将来が心配になります。
たしかに練習の最後にみんなでやるとキツいけど苦しいことをやり遂げたという充実感や、指導者のやらせた感はあるからある意味継承されているかもしれないですが。。。
しかし、太もも(特に前側と膝周辺)がパンパンになり、動き辛く本当の意味での強化とは程遠いですね。
プロレスラーが昔から行っているヒンズースクワットも同じで、膝を前に突き出しながらお尻が床につきそうなぐらいしゃがみこみます。
これを若手時代、何百回と繰り返すことが一流プロレスラーへつながると考えられていますが、ベテランになればなるほど膝の痛みを訴える人が多いと聞きます。
たしかに精神的にはかなり鍛えられますが。。。
実際、年齢が上がれば上がるほど膝の痛みを訴えてしゃがみこむフォームでは出来なくなります。
でも本来良いトレーニングというのは年齢を重ねても出来なくてはなりません。
若い時はある程度無茶なトレーニングでもそれなりの効果は出てしまいますが、そのうち必ず無理が出て継続出来なくなります。
私もうさぎ跳びスクワットは怖くて出来ないし、強化につながらないのはわかってるので子供達には絶対やらせません。
正しいスクワットは膝をつま先より前に出さずに、骨盤を立ち上げて股関節主体の動作で行います。
このような正しい動きで行うヒンズースクワットなら足腰のバランス、出力、持久力の強化と怪我の予防に非常に効果的です。
自重なので、数十回や100回ぐらい行うことが出来ます。
私もウォームアップ代わりによくやりますが、心地よい筋肉の張りがあり、足腰の安定した動きを意識できるようになりますよ。
レッスルウィンの子供達にも100回ぐらいよくやらせていますが、同じ100回でも、正しい動作で行うのとそうでないのとは長い目で考えても雲泥の差があるので、改めて下半身の正しい動きを理解して取り組むのが大事です。
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