“子供に筋力トレーニングは必要なのか!?”
全国大会で今年も大暴れしたレッスルウィンキッズですが、普段の練習では筋力トレーニングも積極的に取り入れています。
“子供に筋トレ!?”
一昔前だとかなり論議になりましたが、今は結構やっている子も多いし、今回はキッズ選手における筋力トレーニングの必要性について書きたいと思います。
まず、子供に筋トレをさせるか否かで常に論議になるのが
●身長が伸びなくなる
●スポーツ障害
といった懸念材料がよく出てきます。
結論から言うと、正しいフォームを習得させて、負荷の設定をちゃんとすれば全く問題ありません。
子供に筋トレは決して毒ではないんです。
そもそも、レスリングという競技自体が、場面場面でものすごい負荷が身体にかかるし、ある意味ウェートトレーニング以上に肉体にはハードな面もあります。
むしろ身体が出来上がっていないのに、レスリングの練習を積んでいくと怪我につながるし伸び悩むこともあります。
だからこそ正しいフォームで身体の動きを改善し、強くてしなやかな身体を手に入れて競技力をアップさせるためにも正しいトレーニングは必要です。
それに子供のうちからトレーニングを行うと、神経系の発達により、より力を発揮しやすい身体に成長していきます。
低年齢での運動能力の発達の面から見ると、主に神経系が大きく伸びるのは、スキャモンの発育曲線でも明らかです。
神経系が発達するのは、何も敏捷性などのいわゆる運動神経と言われるものだけではなく、正しいトレーニングにより、筋力をより発揮するための神経回路も発達していくのはいろんな事例から見ても分かる通りです。
すなわち、
“同じ太さでもより力を発揮しやすい”
要するにナチュラルパワーというか、俗に言う“スジ力”という、なかなか理論的には説明できないことにつながっていきます。
特に体重別競技のレスリングでは断然有利ですね。
今の時代、どんなスポーツでも一流選手は低年齢からスタートする英才教育が多いです。
でも昔は相撲や柔道、レスリングなどの強い組み力を必要とする競技でトップに立った人は、小さい時に家の重労働をずっと手伝ってたり、過酷な環境で育って身体を強くした人が多い。
木村政彦氏、千代の富士、昔のメダリスト。
同じ東洋人のモンゴルの選手なども、よく日本人選手とのパワーの違いを評価されますが、彼らの子供の時の過ごし方を聞くと面白いです。
モンゴルのいわゆる普通の遊牧民として生まれた子は、貴重な労働力として必要とされます。
そして物心つく前から水汲みや荷物の運搬などの重労働を、大きくなるまでずっとやらされるらしいです。
実際にモンゴルの選手と組み合ってみると、体重はそんなになくとも、手から伝わる握力や腕力、背筋力がものすごいものがありますね。
こういうのがまさにナチュラルパワーと言えるでしょう。
とは言うものの、今の時代はそんなことはなかなか出来ませんね。
だからこそ正しい知識を持って、子供達の肉体を強くハイパーに育てて、可能性を最大限広げてあげるのも、指導者の役割であり責任だと思います!
何より、正しいフォーム、リズム、適切な負荷の知識を持って段階的に取り組ませるようにしましょう。
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